先日の記事「【ロボアドバイザー】WealthNaviの運用商品(1)」に引き続き、WealthNavi の運用商品についてまとめていきたいと思います。
今回は米国債券(AGG)、物価連動債(TIP)、金(GLD)、不動産(IYR)について取り上げます。
※本記事のデータは2018年8月時点のデータです。
米国債券(AGG)
AGG(iシェアーズ・コア米国総合債券ETF)は ブルームバーグ・バークレイズ米国総合 インデックスという米国債券の指数をベンチマークとするブラックロック社のETFです。
ティッカー:AGG
ベンチマーク:ブルームバーグ・バークレイズ米国総合 インデックス
信託報酬:年0.05%
設定日: 2003/09/22
ETF純資産総額:559.33億米ドル
銘柄数:6,852銘柄
分配:毎月
信用格付けAAAの債権が7割を占めており、非常に安全性の高い債券を中心に運用されています。業種別では財務省債券が約4割を占めています。
株式に比べ値動きが非常にマイルドですが、2018年8月現在の分配金利回りは2.8%あります。元本割れしにくく、安定して分配金を得られる投資先だと考えられます。
保有銘柄
信用格付
チャート
(出典:ブラックロックHP、https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239458/ishares-core-total-us-bond-market-etf)
物価連動債(TIP)
TIP(iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF)は ブルームバーグ・バークレイズ米国TIPS インデックス(シリーズL)という米国債券の指数をベンチマークとするブラックロック社のETFです。
物価連動債とは債券の元本や利息のどちらかまたは両方が明示された物価指数のインフレ率に連動する債券です。
ティッカー:AGG
ベンチマーク:ブルームバーグ・バークレイズ米国TIPS インデックス(シリーズL)
信託報酬:年0.20%
設定日: 2003/12/04
ETF純資産総額:237.33億米ドル
銘柄数:39銘柄
分配:毎月
信用格付けAAAの財務省債権がほぼ100%を占めており、残存年数が0~1年から20年超まで広く分散されています。
やはりローリスク・ローリターンということで、基準価額は設定来大きな変動はありません。
保有銘柄
残存年数
チャート
(出典:ブラックロックHP、https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239467/ishares-tips-bond-etf#/)
ところで、WealthNaviのWhitePaperによると、この物価連動債(TIP)はリスク許容度2以下の場合のみ組み入れられ、リスク許容度3以上の場合は組み入れられません。
私はリスク許容度5ですので、物価連動債(TIP)は含まれておらず、この記事を書くまでWealthNaviに物価連動債(TIP)という選択肢があることに気づいていませんでした(汗)
金(GLD)
GLD(SPDRゴールド・シェア)は 金の国際価格(LBMA金価格)をベンチマークとするのステートストリート社のETFです。
ティッカー:GLD
ベンチマーク:金の国際価格(LBMA金価格)
信託報酬:年0.40%
設定日: 2004/11/18
ETF純資産総額:294.27億米ドル
分配:なし
(出典:Yahoo! Finance)
金投資はインフレ対策として有名ですね。また、株価と逆相関があるとも言われており、安全資産としてリスクヘッジ・分散投資先として人気があります。
不動産(IYR)
IYR(iシェアーズ 米国不動産 ETF)は ダウ・ジョーンズ米国不動産指数をベンチマークとするのブラックロック社のETFです。
ダウ・ジョーンズ米国不動産指数は米国市場の不動産セクターの動向を示す株価指数で、米国の不動産セクターの銘柄で構成されています。
ティッカー:IYR
ベンチマーク:ダウ・ジョーンズ米国不動産指数
信託報酬:年0.44%
設定日: 2000/06/12
ETF純資産総額:44.88億米ドル
銘柄数:125銘柄
分配:四半期毎
構成銘柄のほとんどが不動産投資信託となっています。米国不動産に起因するサブプライムローン問題から発生したリーマンショック時には、基準価額が1/4まで下落しています。
不動産投資信託は分配金が高いことが魅力的ですが、こうした値動きを見せるということも理解して投資したいですね。
(出典:ブラックロックHP、https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239520/ishares-us-real-estate-etf#/)
リスク許容度別ポートフォリオの例
最後に今まで見てきた各銘柄がどのような比率で構成されているかを見ていきましょう。以下のグラフはウェルスナビのWhitePaperに掲載されているリスク許容度別のポートフォリオ例です。
リスク許容度が増加するにつれ、株式資産(米国株、日欧株、新興国株)が増加し、債券資産(米国債、物価連動債)が減少していることが分かります。
前述ですが、物価連動債はリスク許容度2以下のみ組み入れられています。
こうして見ると、リスク許容度別に非常にバランスよく配分している印象を受けます。
地域別にみると、米国株、米国債、物価連動債、不動産は全て米国の銘柄を対象にしているので、どのリスク許容度を選んでも、大半は米国の銘柄に投資することになります。
この点に関しては、私の保有している資産は円預金や日本株が中心であることから、WealthNaviを通して米国を中心とした海外資産に投資することで、全体のバランスを取っていきたいと考えています。また、今後自分で運用比率を調整する場合の参考にもしたいと思っています。
(出典:ウェルスナビ WhitePaper P.7 図表 6:リスク許容度別の最適ポートフォオ配分比率例)
さいごに
今回は2回にわたって、WealthNaviの運用商品を簡単にまとめてみました。
WealthNaviを利用することで、米国を中心とした数多くの銘柄に分散投資できることが分かったのではないでしょうか。長期国際分散投資に興味がある方は、検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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