先日、下記の記事を読みました。
赤字健保、4割超に=高齢者医療負担重く―17年度決算見通し(時事通信) - Yahoo!ニュース
高齢者医療制度への拠出金負担が大幅に伸びているため、1394ある健康保険組合のうち約4割が赤字になる見通しだそうです。
年々、保険料は上がっているのにそれでもカバーできないくらい、高齢者の医療費がかかっているということなんですね。やはり少子高齢化で年金や保険などの社会保障制度は破たんしているのですね。
ここで、先日読んだまた別の記事を思い出しました。ヤフー株式会社のCSO・安宅和人さんの講演の記事です。日本の現状と課題が非常に分かりやすいと思ったので是非一読されることをお薦めします。
ヤフー安宅氏「地方の維持にはベーシックインカム級の公費が必要だ」 日本が抱えるリソース投下・2つの課題 - ログミー
印象に残ったのは「国の一般歳入はだいたい100兆円くらいあるが、国費で使っていると思っている分は1/4しかない。なぜかと言うと、1/3は社会保障費の補填で、さらにその過去の残債というべきものが1/4くらいある」、「日本を家族として考えると、非常に過酷な状況です。お父さん・お母さんの稼ぎより多い金額を、借金までして、おじいさん・おばあさんに突っ込んでいます。若い人たちは、稗か粟でも食ってろ、みたいな状況になってるということで非常にまずい。」という部分です。
今まで漠然と社会保障費が増加していると認識してきましたが、これほどまでの割合を占めていることに衝撃をうけました。また、現役世代や若年層にお金が回っていないことに危機感を覚えます。
でもそういえば、健康保険についてよく知らないなと思い、少し調べてみました。
健康保険とは
健康保険制度は、労働者又はその被扶養者の業務傷害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うことを目的としており、会社に勤める従業員が加入する保険です。
健康保険に加入していると、病院窓口での自己負担額が未就学児:2割、6~69歳:3割、70~74歳:2割、75歳以上:1割となります。
健康保険は「組合けんぽ」と「協会けんぽ」に分かれています。
「組合けんぽ」は大企業などが独自の健康保険組合を設立、運営し、その企業の従業員や事業者が加入できます。
一方「協会けんぽ」は健康保険協会が運営し、中小企業の従業員が加入することが一般的です。
またその他の健康保険では、国民健康保険があります。国民健康保険は、健康保険やそのほかの公的医療保険に加入していない人が対象で、保険者は市区町村などの自治体です。自営業者や農業従事者、フリーターの方が主な加入者です。また、企業退職後に任意継続を希望しない退職者も国民健康保険に加入することになります。
保険料率の推移
気になる保険料率ですが、私が生まれた1988年以降の推移を表にまとめました。あと、合わせて厚生年金保険料率と介護保険料率も調べ社会保障費の合計を出してみました。
年によって増減はありますが、基本的には右肩上がりであり、1988年には合計20.7%だったものが、29.87%と約9%も上がっています。(ただし、介護保険料は40歳以上。各保険料は労使折半なので自己負担はその半分です)
2018年現在の保険料の自己負担が約15%とすると、住民税10%、所得税5%の合計で30%も社会保障費と税金で取られることになります。(そのなかでも社会保障費が最も大きい割合を占めています)
かなり大きな負担だと思います。
高所得の人だと所得税が上がるので、更に負担は大きくなります。このままでは優秀な若い人は海外の税金や社会保障費が安い国に流出していくでしょうね。
さいごに
まとまりがない記事になってしまいましたが、健康保険や年金をいうのはかなり重要な問題で危機的な状況なんだなということを今更ながら認識しました。
しかし、私の周りや私たち以下の世代(30代以下)では政治や社会問題に関心が薄い人が多く、このような状況(若い世代が割を食っている)であるということを知らない人も多いのではないかと思います。
自分たちのためにも世の中に関心を持ち、まずは状況を理解することが大切だと感じました。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。