現在運用の大半が国内株式に偏っており、分散投資の観点から、米国株式の保有比率を高めたいと考えています。
米国株式は短期的には下落する局面もありますが、長期的には右肩上がりを続けており、日本株式と違って市場の成長が感じられます。
個別株への投資も考えましたが、正直よく分からないので、まずは米国株式のインデックスに連動する投資信託かETFにより広く分散投資することを検討しています。
色々な投資信託やETFを比較しましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
米国株式インデックス
米国株式の代表的な指数としてダウ平均株価、NASDAQ、S&P500等があります。
ダウ平均株価
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが、アメリカのさまざまな業種の代表的な銘柄を選出しているインデックスです。最も有名な「ダウ工業株30種平均」は30銘柄による構成で、最も銘柄数が多い「ダウ総合65種平均」でも65銘柄です。
そのため、米国市場に広く分散するといった観点から見ると、物足りないので、今回の検討からは外すことにしました。
NASDAQ総合指数
NASDAQに上場している3,000以上の銘柄全てを対象とした算出したインデックスです。
これなら米国株式市場を広くカバーする指数であるといえます。そう思って、SBI証券 でNASDAQ総合指数に連動する投資信託を検索すると以下の5つがでてきました。
(出典:SBI証券)
ぱっと見て、手数料が高いですね。この時点で、検討はやめようと思いましたが、念のため「三菱UFJ NASDAQオープンAコース」の目論見書を確認したところ、ポートフォリオは50銘柄程度で構成されているようなので、銘柄数の観点からも分散があまり効いていない為、検討から外すことにしました。
また、ETFに関してもNASDAQ総合指数に連動するものはなく、NASDAQ-100指数という金融銘柄を除く、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出するものがあるのみで、やはり銘柄数が少ないと考えて検討から外しました。
S&P500
ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出されるインデックスです。
あのウォーレン・バフェットが妻に対して、「自分が死んだ後は資産の90%はS&P500、残り10%は政府短期国債に投資するように」と言ったということは、非常に有名ですね。
S&P500に連動する投資信託、ETFであれば十分に米国に広く分散しているといえそうです。
S&P500に連動する代表的な投資信託、ETFを以下の通り、一覧表にまとめました。(2018年9月3日時点)
取り上げたのは投資信託4銘柄、海外ETF3銘柄、国内ETF3銘柄です。
・iFree S&P500 インデックス
・eMAXIS slim 米国株式
・i-シェアーズ 米国株式インデックス
・SSgA 米国株式インデックスファンド
海外ETF
国内ETF
・上場インデックスファンド米国株式(S&P500)(1547)
・SPDR S&P500 ETF (1557)
・iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF (1655)
それでは、各項目について比較したいと思います。
円建てかドル建てか
ETFでは海外ETFと国内ETFという2つの選択肢があり、ドル建てで保有したい場合は海外ETFを選択することができます。資産を円だけでなくドルでも保有し、通貨という面でも分散させたいという人は多いと思います。
ただし、海外ETFを購入するにはまずは円をドルに替えてから購入する必要があるので、為替手数料が発生します。
参考にSBI証券 のスプレッドは25銭なので約0.25%、住信SBIネット銀行だと4銭なので約0.04%の手数料がかかりますので、これを考慮に入れなくてはいけません。
ただし、私は現時点ではドルに分散する必要性を感じていないため、ドル建てで購入しなくてもよいかなと思っています。
出来高
ETFの場合は、上場株式と同様に売買ができますので、流動性を確認する意味では出来高も重要です。
海外ETFと国内ETFを比較すると出来高は雲泥の差で、海外ETFの方が圧倒的に流動性が高くなっています。SPDR S&P500 ETF (SPY)が46,943,472に対して、SPDR S&P500 ETF (1557)などは785しかありません。
そのため、資産規模が大きい人は出来高の大きい海外ETFを選択した方が良いかもしれません。
ただし、私の場合は資産規模が小さいのでSPDR S&P500 ETF (1557)でも十分な出来高だと考えており、自由に売買できないというような状況にはならないと判断しています。
売買手数料
売買手数料は上述の投資信託の場合は無料(ノーロード)で、ETFの場合は株式の場合と同様にかかってきます。
例外として、カブドットコム証券では売買手数料が無料のETFがあったり、NISA口座で保有する場合は売買手数料が無料になります。
参考にSBI証券 で100万円分購入する場合は487円かかるので、約0.05%となります。
売買金額が大きいほど手数料率は下がるので、資産規模が大きく売買金額が大きい人は気にする必要がないかもしれません。
私は数10万~数100万円単位くらいの売買金額を想定しているので、やや気になるところです。
信託報酬、経費率
信託報酬、経費率は圧倒的に海外ETFに軍配が上がります。VOO、IVVの0.04%は圧巻ですね。
反対に最も高いのは、SSgA 米国株式インデックス・ファンドの0.49%です。VOOやIVVと比べて10倍以上も高いとかなりパフォーマンスに影響しますね。
ただし、海外ETFは前述のように、為替手数料と売買手数料を加味して考えなくてはいけません。
配当利回り
最後に配当利回りを比べてみると、投資信託の場合は配当を出さずに、再投資しています。
ETFで比較すると海外ETFのVOO、IVV、SPYおよび国内ETFの1557が約1.7%、1547と1655は1%前後となっています。ここでもVOO、IVV、SPYの優秀さが際立ちます。
ただし、ETFでは配当には課税されるということや、再投資は自分で行わなければならず、その際にも売買手数料がかかるといったデメリットもあります。
この点においては自動で再投資してくれる投資信託にメリットを感じています。
私の選択
現在、私は以下のように考えています。
・現在はドル建てで購入しなくてもよいと考えている
・私の資産規模が小さいので、どのETFでも流動性は気にならないため、出来高は重視しない
・売買手数料、信託報酬、配当利回りおよび配当金の再投資を考えて、最も効率が良くなる選択をしたい。
手数料と配当を比較すると以下のようになり、為替手数料と売買手数料と信託報酬の合計では、やはりVOOとIVVが最も低く0.13%となります。
しかし、eMAXIS slim 米国株式も0.17%と十分低いと判断でき、投資信託なので配当を自動で再投資してくれます。
(為替手数料は住信SBIネット銀行だと4銭なので約0.04%、売買手数料はSBI証券で100万円分購入する場合は487円かかるので、約0.05%として試算しています)
うーん。経費はややVOO、IVV、1557が有利ですが、eMAXIS slim 米国株式でも経費が十分低く、円建てなのでドル転しなくてよい、自動で再投資してくれる、といった手間がかからない商品だと思います。
そのため大変悩みますが、私はまずはeMAXIS slim 米国株式を選択し、更に経費を下げたくなったらVOOやIVVに移行したいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。